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通りゃんせ
#ダイエーがイオンに買収された、というニュースは、一見私たちの生活に影響は無さそうなニュースだったが、気が付いてみると大きな問題になった。ナスキの下宿から100メートルくらいのところにダイエーがあったのだが、買収の件のあとイオンはその店舗を閉めてしまった。建物が古く耐震強度が足りず補強にお金がかかりすぎるかららしい。


コンビニはあるものの毎日コンビニというわけにもいかず、少し遠いジャスコまで行かざるを得ない。ナスキはスーパーの店員に、「惣菜は何時に半額になるのか」を聞き、その時間に行って翌日の食事をゲットという生活をしていたので、夜遠くまで行くのは親としては心配が残る。


今の下宿はJRの駅から近く、旧藩校の県立高校の並びで(文教地区)、向いに小規模のクリニックがあり急病もOK。オーナーも間違いなさそうな職業の方で、建物はがちょっと古くて狭い、セキュリティが甘い、ウォシュレット、インターネットなどは考えたこともない爺さんのオーナーちうことを除けば、親としては不安の少ない物件だった。住人も女の人か学生が多い。この地域は日本三大河川(坂東太郎・利根川、筑紫次郎・筑後川、四国三郎・吉野川)のうち次郎さんの担当エリアで、大学のすぐ近くに大きな川の合流点がある。最近あちこちで川の氾濫があるが、ここも2012年に 氾濫とまでは行かないが、市内全域にわたって冠水、浸水が出た。治安に不安がなく、スーパーや駅が近ければあまり動きたくはないが、
ナスキ「買い物にも困るし、手狭だよ。」と言うのでやむなく夫と物件を探しに出かけた。夫の実家が福岡なのでK市に出かけるのは正月からこっちもう3度目。



#ネットで下調べをしたが、ネットに出ている不動産の物件ほどあてにならないものはない。ネットの不動産なんていうのは、単に最終的な不動産屋へのつなぎにしかならない。しかしまあ、行き当たった不動産屋の色白細面のアンちゃんは、なかなかしっかりした受け答えの出来る子で、私がネットで見つけた物件は彼に言わせると「オーナーが実勢価格を全く分かっていない」物件なんだそう。加えて賃貸は2、3年でどんどん値が下がるものなので、例えば「10年住むとすると途中で引っ越しをしたほうが、極端な話、隣りの部屋が空いたので隣に移るということでも、最初の値段よりずっと安い家賃になる」んだそうだ。なるほど・・・・。それでみんなメンドクサイのに引っ越すんだな。


全部で4つ部屋を見た。
1つ目は私がネットで探していた物件。しかしこれは、ちょっと車を止めておくところがないような大通り沿いのマンションで、私たちが車で様子を見に来たり大きな家具などを持って来るとき不便そうだったし、何よりユニットバスで狭い風呂に無意味に大きな洗面台がついていて洗面台の下の掃除が面倒くさそうだった。パス。

2つ目は今流行のデザイナーズリノベーションの物件。家賃は安いし中はものすごく綺麗。しかし壁紙が。どうしてこれ?という白地に濃紺のしつこい花柄。天井もあまり見たことのない、くすんだ青い天井。何でここにこれ? と聞くと不動産屋さんは
「デザイナーズってこうなんですよ。もう一軒この建物にデザイナーズ物件があって先に埋まったんですが、そこは天井がショッキングピンクで壁紙は雲とか飛行機の柄のお子様仕様でした。天井も床も壁も全部真っ白というのもあります。つまり、デザイナーズ物件っていうのは万人向けじゃなくて初めから子連れとか 雑誌モダンリビングみたいな部屋に住みたい人にターゲットを絞ったものなんですよ。」
ふーん。なるほど。

3つ目は大学関係者が沢山住んでいるという大学近くの地域。非常にきれいな物件だったが、ほんの20メートルほど先が筑紫次郎の土手。しかも川の合流点にある。かつての城址が近い品のいい、というかもしも私が殿様ならここに城を造るなという敵の侵略に強そうな場所なのだが、現代においてこの日本三大河川の一つはどうだろう。しかも反対側は生活用水の小さい川、つまり2つの川に挟まれた土地・・・。元気盛りの男の子だから起きていれば多少の水害があっても逃げ切るだろうけど、寝ている時逃げ遅れたら逃げ道がない。


結局4つめのごく平凡な物件にした。可笑しかったのはここは私が構えて治安を心配する町なのだが、不動産氏「大丈夫ですよ。この物件はすぐ近くに交番もありますし、この町はパトカーがたくさんいるねと、よその方は皆さんおっしゃいます。」
夫「うーむ。パトカーってのは沢山要らないのが普通なんですよね・・・・ほら、あの中央分離帯に『暴力追放の町』なんて立て看板がありますけど、僕らの住んでいる町にはあんなものどこにもありませんもんね(笑)」
ま、取りあえず治安的にはダイジョウブらしい。



#暮れのある日。電話を取ると外の事業所のスタッフからだった。
「今日Iさんが急に休むと言ってきました。なんだか取り込んで事情がよく分からないんですが、息子さんが亡くなったそうです。」
了解して電話を切ったが、息子はそんな年ではない。確か高校か大学生くらいのが二人じゃなかったか・・・。どうしたのだろう。


後刻、事情が入ってきた。息子は1,2年前大学を出て就職し、親と一緒に住んでいた。朝起きてこないので見に行ってみると亡くなっていたという、突然死のパターン。
知人にも立命館に行っていた息子さんが亡くなっていた話を聞いたことがあり、私が最も恐れていることだ。そういう運で生まれてきたとしか言いようがないのだけれども、犬が死んでもあんなに悲しかったのだから可愛がって育てた自分の子がそんな悲運に見舞われたらどんなにか。先日軽井沢のバス事故でも思ったけれど、可愛いお嬢さんで早稲田の学生さんが亡くなってたよね。


しっかりしたお母さんがインタビューで「子供らが自分たちで見つけてきた旅行だったので、止めようがない」という意味のことを言っておられて、親としてはバス旅行なんてと思ったのだろうが子供たちが仲良し同士で行こうというものを止めようがなかったという気持ちは良くわかる。私も何度も同じような場面があり、娘が旅行に行くのを止めたかった時があった。しかし本人が行きたいといえば夫も賛成するし、止めようがなかったな。

それも含めて運命なのだろうか。


#さまざま考えると神仏に行きつく。赤い鳥居が続く絵は、鏡に鏡を映した絵が思い起こされる。そして何となく、通りゃんせ の歌が聞こえてきた。







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