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かくも長き年月の人間の育児


#何とか離陸していったナスコの新婚家庭は、なかなか順調な飛行とは言い難い。仲良くやってはいるけれど客観的に見てトラブルは少なくない。やっとこさ離陸していく重そうな飛行機の機影を見送ったが、あれから比べると私自身はなんと親孝行な娘であったことか。

昨夜は電話で相談がある、とLineで言ってきた。電話で相談、などというのはかなり緊急で困っているという意味である。                                                                            

#婿が借りている駐車場の隣りのスペースの人がイチャモンをつけてきた。暴走族みたいに車改造してバカバカなるようにした車の人で、大事にしている車に傷をつけたというのである。毎日車の点検をしていたけど、夜中に婿が仕事から帰った翌朝見たら10センチくらいの引っかき傷があった。バッグか何かで引っ掛けたんだろうと言う。タバコふかしながら行儀悪く高圧的で、しかも夜の11時半頃呼び出されてのイチャモン。彼は恐ろしがって(引っ越してきたばかりなのに)「引っ越そうか」と言ったらしい。あいつ、しょうがないなあ。ほんっとだらしないんだから。
ナスコ「『俺はお前がやったって思ってるからな!』って凄むんだって。『刺されたらどうしよう。引っ越そうかなあ・・・でもそれも逃げるみたいだし・・・』ってぐじぐじ悩んでた。」

ったく、情けないやつ。
ナ「医者なんだから刺されたらすぐ止血しろって言っときなさい!」

ナ「また接触してくるようならパパと私が出かけていくから呼びなさい。警察に一緒に行こうと言いましょう。届けを出さないと保険が使えないから、って。本当にうちに非があるなら出入りの保険屋を呼んで保険で処理する、と言いなさい。こういうのは傷が安くても保険を使うのよ! 交渉は全部保険屋に任せなさい。」

大方改造車なんかに乗ってマフラーバンバンふかして初対面の人と話をするのにスパスパタバコふかして凄むような人だから誰かに恨まれて傷つけられたんだろうよと思うけど、今後のことも考えて駐車場は別に探したほうがいいかもなあ。そんなのと隣り合わせというのは今後良くない。


ナスコの抱えるトラブルを見ると、私は夫に危険なところには近づかなくてもいいような人生を歩ませてくれたんだな感じる。私には経験のないトラブルをナスコは抱える。ナスコがこの世に生まれて来た意味というか解決すべき宿題なんだろうか。言っても聞かないからめんどくさくて最近はもう一切言わないようにしているけれど、ナスコたちの選択を見ているとどうもなぁ、という場合が多い。

例えばナスコのマンションは大きな川(2級河川)沿いにあるのだけど、私ならあそこには住まない。夜の川はうっかり落ちると怖い。小さい子供がいる時期に夜川のそばを通って行き来することはあるだろうし、学校の行き帰り、日が暮れた時間帯、高校、大学にもなれば橋を通ることもあるだろう。通常より危険性は高い気がする。同じ理由でナスキの部屋を選ぶ時も、万一を考えて川のそばは避けた。直感的に不吉だ。そんなことをふと口にすると夫も
「俺もそう思う。」
こういう価値観の一致って夫婦には大切なんだよねえ。


動物の母親が、危険を感じると巣を引っ越すことがあるが、どうもナスコは直感が弱い。理論的にどこも悪いわけではないから、こちらに説得する材料が乏しい。しかし、直感的に『それではない』。しかし、もうナスコたちの問題。かくも長き年月の人間の育児は終わった。

もういいのだ、どうなってももう30にもなる大人だし、と思うけど、失敗したとき手を貸すのってめんどくさいんだよねー・・・ほっとくと失敗して泣きついてくるし、それを収拾するのってストレスだ。しかし失敗しないと覚えないしなあ。

夫「ナスカだって30歳くらいの時はあんなもんだったじゃないか?」 
・・・・いいえぇ! 私はもっとしっかりしてましたよ。




#2月から大学の同期が二人、中学の同期が一人亡くなった。いずれも病気。癌とか肝炎とか。昭和30年代、日本人の平均寿命は50代だったから、昔ならそろそろ寿命だ。子供のころから私はなるべくぎりぎりまで子育てしたいし、育て終わったらすぐ死にたいなと思っていた。 子供が独立して娘のお産を見届けたらかくも長き年月の人間の育児は終わり。動物は多くは子育ての時は一緒に居てつがうけれども、終わったら一匹で暮らすものが多い。私はどっちでもいいなあ。夫と一緒でも一人でもどっちでもいい。1人なら一人で、二人なら二人で、楽しく暮らせる。でも動けなくなったら、自力で食べられなくなったら終わりがいいな。



#出勤間際。猫のニャンちゃんは私の外出を分かっていて何となく近くにいる。顔を洗っていると洗面台の棚の上に飛び乗った。ここにいる時のニャンは「どんなもんだい」という上から目線でかなり傲慢に下界を見下ろしている。
少し脅かしてやりたくなり、大きなビニールのゴミ袋に空気を入れてばさばさと振り上げた。

すると驚いた猫は、飛び降りるしぐさを見せたので、今降りられるとまとわりつかれて面倒とばかり、「コラー 下りるな、」と手で制した猫に。でもそんなこと分かるわけない。ジャーンプ!

ニャンはいつも洗濯機の上を中継にして飛び降りるのだが、バランスをとるために大きく尻尾を左右に動かした。コラー と叫んだ私の顔に尻尾が当たり、口に尻尾の先が7センチくらい、ズボ!と命中。気持ちの悪い猫の尻尾の毛束のざらざらした感覚が口いっぱいに広がった。更に大きく口を開けて「ギャー!」と叫び、猫の尻尾はズボ!と抜けた。洗面台で30回くらい口をすすぎ、意味があるかどうか分からないけれどそんなことはどうでも良くってイソジンガーグルで30回くらいうがいして「消毒」した。



帰宅した夫に。
いかに猫の尻尾の口の感触が気持ち悪いかを力説した。
しかし「いい年をして何をやってるんだ・・・」と一蹴。
夫婦の溝を深く感じる。



                                                                        
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